欲しい気持ち、あるいは、2万円のジーンズについて

ジーンズを手にいれた。2万円のジーンズ。

さて、このジーンズ。手にいれたのは先日だが、お店にお金を払ったのは、1ヶ月以上前だった。サイズが無かったため(私はウエストサイズが28と極端にガリガリなのだ)、メーカーから取り寄せをお願いしていたのだ。

その時は、1週間くらいで品物が届くという話だった。が、注文に生産が追いつかず、毎週のように「遅れる」という連絡がお店から来た。で、結果的に私は1ヶ月以上、このジーンズを待つ事になった。

最初の1週間くらいは、私は、「オニューのジーンズ!ジーンズ!」とアホのように楽しみにしていた。でも、品物が届くのが、10日、2週間。3週間と長くなるに従って、私の気持ちは、ジーンズからどんどん離れていった。

そして、先日やっとジーンズを手にした時には、「これ、やっぱりいらなかったな」と私は思っていたのだ。恐るべし。

そこで、私は思った。「あ、欲しいって気持ちって薄れるんだ」って。無論、実際に購入したから、「欲しい」という欲望が薄れたという事もある。でも、あの瞬間に私が感じたのは、1ヶ月前の「欲しくて欲しくてたまらない」という欲望とは程遠いものだったのだ。

でも、同時にこうも思った。「欲しい気持ち、大切にしよう!」って。いつかは消えてしまうかもしれないそんな刹那な気持ちだからこそ、大切にしたいって思ったのだ。やりたい仕事でも、プロジェクトでも、転職でも、恋愛でも、買い物でも。自分の意志や欲望を大切に育んでいきたいと。

今回の件で私が思ったのはそういう事だった。

2万円のジーンズは、私にそんな事を教えてくれた。高い買い物だったが、このコラムが書けた事で私は元は取れたと思っている。

って、無論、負け惜しみです。