コンピュータと出会ったあの頃
今、私は1日の大半をPCの前で過ごす仕事をしている。
私がコンピュータに出会ったのは小学校2年生の時。それから、コンピュータとは10年以上顔を突き合わせる事はなかった。
私が小学生2年生の頃、雑誌に載っていたBASICのもぐらたたきゲームを電気屋さんのコンピュータに打ち込んでは「ゲームできたぞ!!」などと、友達に自慢していたりした。釣りに凝っている私がコンピュータに下した最初の命令はカタカナで「ここらへんで魚の一番釣れる場所はどこですか?」(RETURN)だった。その頃の私にとって電気屋にぽつんとおかれているコンピュータは膨大な情報蓄積機能で世界のありとあらゆる知識を持つ神のような存在だったのだ。誰にもいわずにいたクラスの好きな子すら知っている恐ろしい存在。だから、クラスの誰よりも早く私はそいつを手なずけようした。とんでもない勘違いだし、自分の臆病者さかげんが嫌になる記憶だ。
ちなみに、不思議な事にどのようにそんな勘違いが解消されたのかは全く覚えていない。おおかた、「こいつは●●ちゃんを知らない」と実感したとかそんな事だろう。それよりも、毎日のように打ち込みにくる小汚いガキに「うーんこのgotoが間違っているね」なんて教えてくれた電気屋さんはどういう気持ちだったのだろうか。私の父の顔を思い浮かべて、「見込み客」と思っていたのだろうか。そう思うと、いつのまにか行かなくなってしまったあの店のお兄さんに申し訳ない思いがする。私は曲がりなりにもコンピューターというものに触れる機会を作ってくれたのだから。
ところで、我ながら子供の頃の想像力は馬鹿に出来ないものだと思う。社会人となって、久しぶりに出会ったコンピュータは昔抱いた恐れを半ば実現しているではないか。Webという膨大な知識量でだ。しかも、初めて顔を合わせた時の何か秘密めいた無表情さはなくなって、良く訓練された愛想の良さすら身に付けていた。いやはや。
この話来週に続く。
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