古くて新しい人脈を
私たちビジネスマンにとって、「人脈を広げることが大切だ」といたるところで言われる。最近のインターネットをはじめとするコミュニケーションインフラの発達で、主張が強くなってきている気さえする。人とのつながりを深めたい、広げたいとは誰もが思うことだ。しかし、すべての人が実行できているわけではないはずだ。
ところで、私が営業職についていたころ、マーケティングの分野で既存顧客の見直しと、「顧客の満足度をあげる」ことに重点をおく理論が流行していた。新規の顧客よりも既存の顧客とのリレーションを強化していった方が、営業効率がいい、という話だ。私も共感し、そんな営業を目指していた。その結果、多くのクライアントから信頼をしてもらい、紹介も何度かいただいた。このスタンスは、営業効率、築くことのできた人脈ともに非常によいものだった。
人脈について考えるとき、私はその経験を思い出す。今知っている人とより密になることが豊かな関係を築くことになるということを。既存の知り合いとのつながりを深めれば、知り合いを紹介しあうことで人脈はどんどん広がる。それに、信頼の置ける人からの紹介であれば、初対面での様々なロスを省くこともできる。にも関わらず、私たちは、ついつい新しい出会いを求めてしまったりする。
私たちは、昔お世話になった人や、仲の良かった友人の近況を案外知らなかったりする。そんなときには、是非一通のメールを出してみたらいかがだろうか。アドレスを知らないときには、その人のアドレスを知っていそうな人に聞いてでも、何とかしたい。たった一通のメールで、古くて新しい人脈をつくれるのだから。人脈は今、知らない人だけで築くものではない。ネットワークが、きっと過去の人脈を新しくしてくれる。多くの人に過去の人脈を広げようという風が吹き、気がつけば桶屋が儲かるように、私にもいい人脈ができたていたらとてもうれしい。
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