H画像の誘惑、あるいはスキルの無駄遣い
一体、どこまで書いて良いものなのか?
1人の社会人として。いや、1人の男として。この件をどこまで書いてよいのか、私はこのメルマガの配信数時間前となった今でも悩んでいる。しかし、私の経験を共有する事は、きっと社会的にも意味のあることだと思い、勇気を出して、私はキーボードを打つ。そう。あれは、9日前の出来事だった。
ネットの会社という事もあり、私の会社には、多数のスパムが届く。普段は無視しているのだが、その日送付されてきたHなメールは、何故か私の興味を引いた(って好きなアイドルのH画像だった)。仕事に集中していた私が、どうしてそういう事になったのか今もって不明だ(嘘であるそのH画像が見たかった)「クリックしたい」という誘惑に負けたある朝(業務時間)。
私は食い入るように、ブラウザを見る。しかし、そこにあらわれたのは、求める画像ではなく、『登録ありがとうございました』という宣言。そして、料金の支払い請求@40000円(無論詐欺)。いや、それだけならよい。その下には、「あなたがアクセスしたのは、このメールアドレスです」と私が会社からアクセスした事実を完全、IT的に証明する一言。
そして届いた「料金を払わないと裁判所に訴える」というメール。私は焦った。というより慌てふためいた。汗が出た。
このままでは、全社的な問題になる。いや、法的な問題より、私のキャリアの危機だ。「うちの会社に仕事中にアダルトサイトに会員登録して、訴えられた社員がいる。サイトの名前は○○○○○○(サイト名、恥ずかしくてかけない)。誰だ?」なんて代表が全社員に向かって話しをする姿。恥ずかしそうに手をあげる私。集まる女性からの蔑視の視線。集まる男性の同情。入社8年目の悲劇。悲しすぎる辞表。切なすぎる退社理由。開かれない送別会。そんなイマージュ。
私は、対応に悩み、同僚の福田に思い切って相談をした。するとさすが福田である。「あ、そういうのは無視しておけば良い」とのアドバイスを「そんな事は慣れっこさ♪」という表情でしてくれた。さすが法学部出身。
それから数日。「会員費を払ってしまいたい!」という気持ちを抑え、福田のアドバイスに従い支払い催促メールをやり過ごす。そして、数日後。彼の予言通りそうしたメールは途絶え、「○○○○○(恥ずかしくてかけない)」というHサイトは影も形もTOPページも無くなっていた。
嵐が過ぎ去った今、私は思う。業務に関係ない誘惑(H画像)には、くれぐれも注意をしようと。ネットの世界では、職場と裁判所は意外と近い距離なのだ。って、あれは単なる詐欺なのだけれど。
それにしても。私を騙す程のあれだけのマーケティングスキル(H画像が見たかっただけかもしれないが)をスパムに活かしてるだなんてとても勿体無い。あのスキルをもっと有意義に使ってくれたらいいのに、と私は、他人事ながら思っている(ってもうメールしないでください。御願いします)。
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