佐藤さんの話

優秀な人のことを「彼は才能があるからな」なんてひとくくりにしてしまうことがある。私は、きっとそういう人って、予想もつかないくらいの努力をしていると思っているので、そういう言い方はあまりしたくない。でもそう言っても、「才能」という一言をどうしても使ってしまいたくなる人もいる。佐藤さんもそういう人だ。

「ポリンキー」のCMや、「バザールでござーる」のCMを手掛けた佐藤雅彦さんといえば、皆さんご存知だろう。同時に「IQ」という大ヒットゲームを手掛けたり、オザケンの事務所の社長さんでもある。そして今度は、慶応義塾で教授になるというのだから、すごい活躍ぶりだ。

さて、この佐藤さんがビジネスマンとして積み上げていったキャリアを辿っていくと、「自分の中にあるものを広げていってた」という印象を受ける。「ポリンキー」で発見したリズムを、「バザールでござーる」に適応したり。そのリズムに関する法則を、「IQ」のロジックに適応していったり(ここらへん想像がかなり入っています)。関わった一つの仕事が、次の仕事を生み出し、そこで得たアイデアが次の仕事で、新しいものとして生みだされている(ように思える)。

ところで、最近、佐藤さんは「KINO」という映画撮った。映画好きな友人筋の話では、すごくゆったりとした気分になる映画ということ。私など比べものにならない多忙さのなかで、人をホッとさせる作品を生み出す力。「お前を見ていると、こっちまで忙しい気分になる」なんて言われる私にとって、これは本当に奇跡に近い。きっと御自身の中にある、「人をホッとさせる才能」を形にしたから、そういう映画をつくることが出来たんじゃないのだろうか。こういう事って努力だけで出来るのだろうか、と思ってしまうのだ。

佐藤さんのような人、そういう人に私はなりたい。佐藤さんのように仕事をしていきたいと思う。