足の裏、あるいは、立ってるという事。

先週末の休日。東京から2時間程電車に揺られ温泉に行く。

温泉を出て、連れ(なんと数ヶ月前に出来た彼女)を待つ。持ってきた本に飽きたので、一人うろうろ。「足裏マッサージ」の張り紙を見つけた。マッサージをした事はあったが、「足裏マッサージ」は初なので、良い機会だと思い、申し込んでみた。

担当してくれたのは、年上の素敵(美人!)な女性だった。足にクリームを塗ってもらい、まるで宝物を扱うかのように、タオルで足をくるんでくれる。足がぽかぽかする。既に快適だ。マッサージが開始され、私はまどろむ。

まどろみの中、私はいろいろな事を思う。自分が毎日立ってこの足の裏を地面につけて、2本足で歩いている事。つぼを押されながら、「あ~胃が痛んでますね」等といわれる度に体のことを思いやってなかった事に気がつく。

「そういえば、さっき温泉では、おじいさんもお父さんも子供もみんな裸だったけど、いろいろな体型の人がいたな」なんて事を思い出しては、「あ~人は裸になると、服を着てるときより個性的になるんだ」なんて思ったりもする。マッサージが進み、どんどん時間がやわらかになる。

タイマーが鳴り、「はい。おしまいです」という言葉とともにマッサージが終わる。私は、「ありがとうございます!何かとても楽になりました」とお礼を言う。

そして、世の中にはこういう仕事があり、その仕事が提供してくれる特別な心地よさがあることを知る。癒しなのかもしれない。単なるマッサージなのかもしれない。でも、私は確実に、何かをほぐしてもらったのだ。何故なら、帰り道、私はマッサージの前よりも、少しだけ、地に足をつけて歩けるような気がしたのだから。