元旦、あるいは、日常について
年初、いろいろな人にあうと、誰かれかまわず「今年をどんな年にしたい?」と聞いて回った。
ある人は、「初心」をテーマにあげ、ある人は「新しい事をする」という事をあげた。そして、今年の具体的にやりたい事を教えてくれた。そこにはいろいろな期待があり、去年の反省があった。そんな風に人の話を聞くのは勉強になる。
一方。私は、テーマを聞かれると、返答に困っていた。というのも、私の今年のテーマはあえて言うならば、「新しい事を出来るだけしない」というものだったからだ。これは、仕事にやる気がないとか、人生に後ろ向きな事では決してない。元々新しい事が好きで、放っておいたら、新しい事ばかりやってしまう自分への戒めであり、現在やれていない事(その多くは日々の掃除だったり、事務系の仕事だったりととても大切な事が多い)をしっかりやるという意思の表明なのだ。
でも、私はその目標をしっかりと自分の中で言葉にする事も、人に伝える事もできなかった。そんな中、ある人と、「日常ってとてもとてもドラマティックで輝きに満ちているんだ」という話をした。「私たちは、その出来事や出会う人とすれ違ってばかりで、一つ一つを味わえないために、ここではないどこかを求めてしまうのではないか?」という話を。
その人は、ドキュメンタリーをとっているディレクターの人だ。その言葉が私の言葉なのか彼の言葉なのかは覚えていない。しかし、そういう話を私たちはした。そして、演出をせず、あるがままを撮ろうとするドキュメンタリーをとっている彼とそうした話をした事で、私の中で何かが変化した。
その夜、私は、日々朝起き、会社で同僚と会い、外部の人と打ち合わせをし、帰宅をする、このなんでもない日々をとても有り難いものだと思った。年初というこの時期だからかもしれない。でも、私は1日1日を元旦のような新鮮な気持ちで過ごしていきたいと思っている。そして、実際にやってみると、そうした気持ちで過ごす日々と仕事が、とても楽しい。毎日元旦。今年はこれがテーマだ。
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