転勤に際して、転職のことを考える

一人の人が「転職」をする確率と「転勤」をする確率はどちらの方が高いのだろう。ある人は転職も転勤もせずにひとつの企業で一生を過ごすかと思えば、転勤も転職も何度も経験している、という人もいる。「転職」や「転勤」ってことを考えただけでも、「人生いろいろ」などと思ってしまう。

というのも、私は10月に転勤する(転職ではない)。今年の1月に転勤をして現在の職場へ。そして、この10月に再度転勤をし、昔いた職場に戻ることになった。しかし、元の職場に戻るといっても、さすがに9ヶ月も経つと、以前の職場のままであるはずがなく、何かタイムスリップしたような感覚にとらわれる。転勤する前には未知だったいまの場所が、既知の場所となり、昔既知だった場所が、今や未知の場所となる。住んでいる場所や、出会う人が変わるって不思議だ。転勤直後はあれだけ戻りたかった職場に戻る楽しみと、現在の職場を離れる淋しさが同じ分量になるのだから、人間の心は不思議なものだ。これだけ変化するのだから、転勤による遠距離恋愛で多くの人の心が変わってしまうのも、しょうがないな、などと妙に納得してしまった。とにかく、一年前には今の状況を全く想像しなかったのだから、人生とは面白いものだ。

転勤の準備をしていると、転勤と転職は非常に近い位置にあるんじゃないかと感じる。考えてみれば、社内での異動だって転職に該当することもある。ただ違うのは、転職をする友人が言っていたことだが、「明日、初出社なんだけどさ、おはようございます、って言う相手が誰だかわかんないんだぜ!」ということ。どこかで挨拶を交わしている同僚に挨拶するのとは緊張の度合いが全く違うのだろう。新しい職場は緊張しそうだが、こういった場数をたくさん踏めば、たくましさを身につけることができるのだろうか。転職を経験した人にはどこか逞しさを感じる。

転職活動をどのようにして進めるのかって知っている人は少ない。やった人だけがこっそりと知っている。そう思うと、転職ってすごく魅力的。転職に、人生の深みを感じるのは、きっと私だけじゃないはずだ。