自分史、あるいは、忘却と未来について
コラムジョブが400回になった。
このコラムを担当するようになった時は、こんな日が来るだなんて一切考え てなかった。無論、33歳の自分なんて想像してなかったし、勤めてる企業が上場してるなんて考えたことも無かった。まさか、WEBが2.0になってるなんて思った事もなかったし、メルマガが下火になってブログな時代が来るとも思ってなかった。当たってるのは、未だに独身という点くらいである。私の予想は大体外れるのだ。
ところで、つい先日、本屋で「自分史」の本、というよりノート、を見つけた。なんとなしに購入し夜中の居酒屋で一人記入をしてみた。やってみると面白い。生まれた年が学生運動の時期だったこととか、「ロマンティックが止まらない」が流行ったのは小学生の頃だったのかとか、宮沢りえさんのヌードに釣られて、豊島園に行った事とかいろいろ思い出される。私の33年の自分史が仕上がったのだが、記入したのは1時間、書かれた歴史は1ページにも満たない。
3本目となったビールをヤリながら、「おい、俺、もっとあるだろ、人生なんだから」と記憶をたどる。が、思いつくのは、高校に行くときの退屈さとか、就職活動中のめんどくささとか、自分探しの大変さとか、なんかそんな事しか思い浮かばない。じゃあ、未来に目を向けて、今後きたるべき輝かしい未来を先取りしてしまおうかと思うのだが、未来日記もなかなか筆が進まない。
自分史に淋しくなって、4杯目のビールを空ける。さすがに4本のビールを一人で飲んでると、頭がぼけっとしてくる。そんな中、私は結論付けた。「自分史書いてる場合じゃない、毎日ちゃんと生きるしかない」と。
さて。いつか、私がこのコラムを書かなくなる日が来たとしても。誰にも読まれない形で、私の仕事という歴史は、私の自分史に刻まれていくのだ。勿論、その多くは忘れられてしまう。私は、未来を見る力が弱いだけでなく、記憶力もとても弱いのである。それだから余計、私は、「毎日ちゃんと生きるしかない」のだ。
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